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福島県ホ−プツ−リズムに参加して

2023.02.02
カテゴリー : ニュース

日程

2023年1月26日(木)〜1月27日(金)に公益社団法人福島県観光物産交流協会が主催するツアーに参加しました。

ホープツーリズムとは

ホープツーリズムとは、震災・原発事故の被災地域をフィールドとした、福島県が推進するアクティブラーニング対応型の新しい教育プログラムです。

合宿の里ふくしま〜広野町・楢葉町・富岡町〜より引用

1日目スケジュール(2023年1月26日)

1日目は、双葉町・浪江町のフィールド学習、東日本大震災・原子力災害伝承館、ふれあいセンターなみえ、道の駅なみえを訪れました。

双葉町・浪江町のフィールド学習

いわき駅を出発した後、一般社団法人ふくしまりリアリの代表理事山口祐次さんに案内で双葉町・浪江町のフィールド学習がスタートしました。山口さんは、フィールドパートナーと呼ばれ、ホープツーリズムのアテンドを担当します。まず被災地である、JR双葉駅周辺を徒歩で案内していただきました。

山口祐次さん

2011年3月11日の福島第一原発の事故があり、双葉町には翌日に全町民に避難指示が出ました。福島第一原発は、双葉町と大熊町にまたがっております。まさに半径5km以内の一番危険な地域です。避難指示解除が出たのは2022年8月30日。なんと11年後にやっと解除になったのです。そしてJR双葉駅周辺は特定復興再生地域に指定され除染が進められ、整備され始め、現在も工事が進んでおります。

JR双葉駅前
JR双葉駅近辺の震災時の状況の説明を受ける

JR双葉駅周りには、「FUTABA Art District」があります。双葉町をアートで復活させたいという想いから始まった復興絵画プロジェクトです。リアルなんです。消防分団であった壁に「TOGETHER」の絵。ステキです。しかし周りの家は廃墟となっております。

JR双葉駅近くのアート壁画
消防分団の壁に書かれたアート壁画
双葉町消防団第二分団建物。時計は震災があった14時46分で止まっている
双葉町消防団第二分団の事務所内。震災当時のままになっている

次に訪れたのが浪江町の「請戸小学校」。震災機構となっているいます。3.11に震災が起きた際、津波が襲いました。しかし当時の先生方の判断で生徒、先生は学校から2km離れている、大平山へ避難し全員が助かりました。校舎はすでに津波に飲み込まれていたとのことです。請戸小学校の構内の所々にスタッフがいて質問に応えてくれます。請戸小学校で学んだ後は、生徒、先生が震災後にむかった大平山の麓の「浪江町営大平山霊園」を訪れました。ここは浪江地区で震災で亡くなったご遺族のためにつくられたお墓と碑があります。自然と合掌となりました。

請戸小学校 震災遺構
津波被害を受けた教室内
津波被害を受けた校舎内
津波被害を受けた教室内

東日本大震災・原子力災害伝館

次に訪れたのが「東日本大震災・原子力災害伝承館」です。ここは、原子力災害を中心とした展示物があり、震災の記録と記憶を教訓として防災、減災に役立てるために造られました。そしてそれらを後世に語り継ぐための施設です。

施設に入り、まず映像を見ます。それから東日本大震災・原子力災害関連年表、地震と津波の記録の映像、そして福島県の復興への取り組む姿を見ることができます。

伝承館案内
伝承館の外観
津波を受けた消防車。くしゃくしゃ
伝承館内に入ったら東大震災の津波、東電原子力事故発生時の映像を見ます

ふれあいセンターなみえ

次に訪れたのは、浪江町にある「ふれあいセンターなみえ」。こちらで相馬市の地域コーディネーターの押田一秀さんとのミーティング。

ミーティングの様子
押田一秀講師

押田さんは、地元福島県の人ではなく、震災を機に東京から来た人です。地元の人では思いついても実現できないことを外から来た人(押田さんは「よそ者」という)の方が実現しやすい。そして何より外から来た人の方が福島の良いところに気づくと考え、様々なイベントや仕掛けを打ち出しております。

今回も私たちとミーティングをもったのは、もっと外からの交流人口を増やすことが何より福島の復興には必要であると考え、観光という観点からより多くのイベントが出来ないかというミーティングをしました。

いい気付きや時間をいただきました。ありがとうございました。

道の駅なみえ

最後の視察場所は、「道の駅なみえ」。ここでは、浪江町大堀地区に伝わる「大堀相馬焼」の湯呑の絵付体験をさせていただきました。

大堀相馬焼とは、福島県双葉郡浪江町の大堀地区で生産される焼物の総称で江戸時代からの歴史を有しています。地元でとれた陶土を原料に茶碗をつくり、これに駒絵を描いて売りに出したのが相馬焼の発祥と言われます。陶器は相馬藩のあって販路は全国に拡大、江戸の末期の窯元数が8村で100戸を超えたといいます。そ支援も青ひび、二重焼き、駒の絵などの特徴を有し、地域のみなさまに広く親しまれてきた伝統的工芸品です。

「大堀相馬焼協同組合」ホームページより引用

江戸時代には100戸を超えた窯元が、徐々に減少してきて震災前は20戸。それが震災と原発で20戸すべて町外へ避難を余儀なくされましたが、約半数10戸の窯元が各地で窯の再建を果たしました。そんな歴史ある「大堀相馬焼」の絵付け体験をしました。私は、大堀相馬焼のマークにもなっている「走り駒」の絵を書きました。(これが絵心ない私にはハードルが高かったです。焼きが終わりましたら送られてきます。届きましたらアップいたします。アップできるか?笑)

大堀相馬焼 「絵付け体験」の様子。

もうひとつ道の駅なみえには特徴があります。2021年12月に「ふくしま応援ポケモン」のラッキーをモチーフにした遊具があります。その名も「ラッキー公演 in なみえまち」。6m以上の巨大なラッキーがいます。ポケモン好きにはたまりません。

ポケモン「ラッキー」in 道の駅なみえ
私も一緒にパチリ。ラッキーの大きさが分かります。大きい!
ベロンガのすべり台

宿泊ホテルは「Jビレッジ」

宿泊は、日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターで男女サッカー日本代表選手が合宿をすることで有名な「Jビレッジ」です。館内には選手のサインがしてある代表ユニホームが飾ってあります。

広大な敷地です。調べると49ヘクタール。東京ドーム10個分の大きさです。そしてそこには天然芝や人工芝ピッチから全天候型サッカー練習場、レストランやホテル、ホール、フィットネスジムなどのあります。

Jビレッジ 館内1
Jビレッジ 館内2
Jビレッジ 館内3
Jビレッジ 室内から見た外の景色
Jビレッジ 屋外サッカー場

リスクマネジメント講座

夕食前にフィールドパートナーで今回同行案内していただいている山口祐次さんから東北大震災からリスクへの対応や判断を学びました。テーマを与えられ、チームで考え、発表しました。

様々な危機のケースについて考えます
テーマを与えられ、チームで考え発表します

2日目スケジュール(2023年1月26日)

富岡町3.11を語る会 青木淑子代表から学ぶ

語り部 青木さんから東北大震災、津波、福島第一原子力発電所の災害についてリアルな話を聞かせていただきました。実際それらを現地で体験された青木さんが自分の目で見て、感じたこと話に引き込まれました。その話から今度自分の身に起きた際に対処する心構えができました。

語り部 富岡町3.11を語る会 代表 青木淑子さん

福島第一原子力発電所(イチエフ)視察

「東京電力福島第一原子力発電所」の構内にバスで入り、「建屋屋外俯瞰エリア」でバスを降車し、そのエリアから直接第1〜4号機を見ることができました。本当にあの第1号機、第2号機が目の前でした。

実際、福島第一原子発電所に行く前に、先ずは、廃炉資料館会議室に集合し、ここで東京電力ホールディングス株式会社福島第一廃炉推進カンパニーの今津さんよりこの第一原子発電所について説明を受けます。説明内容は、

  1. 発電所の概要
  2. 3.11における津波の状況と設備の被害状況
  3. 第1〜4号機の状況
  4. 「汚染水の海洋放出」そしてその安全性について

特に4.の汚染水の海洋放出についてはより詳細にありました。こちらは今年の4月〜6月に海洋放出を計画しているためより多くの時間が割かれました。

座学を終えた後、東電さんのバスに乗り換えて、廃炉資料館から福島第一原子力発電所へ移動します。カメラ、スマホは持込禁止です。持ち込めるのはポケットに入るノートとボールペンです。約15分後に福島第一原子力発電所に到着。その後、厳重なチェックを終え、いよいよ原子力の敷地内に入っていきます。敷地内ではまた別のバスに乗り換えて、いよいよ1〜4号機へ移動していきます。最初に驚いたのは、作業員の方が多いんです。行き交う行き交う人が建物内に入っていきます。約4,000人の方が働いているそうです。

 今回、私たちは、1〜4号機原子炉建屋外観俯瞰エリア、通称「高台」と言われる場所から見ることができるのです。建屋まで100mぐらいの距離まで近づくのです。

 移動していく途中にはものすごい数の水色の貯蔵タンクが並んでいるのを見ます。ここには、汚染水からトリチウム以外の物質が国の基準以下に収まるように浄化された「ALPS処理水」が貯蔵されています。

※福島第一原発の写真は、研修時に同行した東京電力スタッフが撮影したものです。カメラは持ち込めません。(掲載は東京電力より掲載許可を得ております。)

ALPS処理水が入った貯蔵タンク

 いよいよバスは、「外観俯瞰エリア」(高台)に到着。バスを降ります。思わず声が出ます。目の前に建屋が並んでます。建屋から100mぐらい離れたところになります。こんなに近くにきても防護マスクや防護服は着なくていいのです。ただし高台にくると放射線量は、100μSv/hを指します。通常のところより高い線量です。

1号機建屋前(東電提供)
写真の線量計は、68.9μSv/hですが、100μSv/hは指していました。(東電提供)

 1号機の建屋の上部は爆発したため鉄骨がむき出しになっています。隣の2号機は壁の窓が開いたため爆発を逃れました。3号機は水素爆発してめちゃくちゃになりました。現在、3号機、4号機はすでに使用済み燃料の取り出しは完了してます。ただ1号機、2号機は大型カバーを設置してからの作業。特に1号機は大型カバーをしてからガレキ撤去となっています。まだまだ気が遠くなるほどの作業年数がかかります。

2号機建屋(東電提供)
3号機建屋(東電提供)
2号機建屋、3号機建屋を望む(東電提供)

 今、福島第一原発が直面しているのが「汚染水」の問題です。座学の際にもらった資料(3)汚染水と原子炉循環冷却の概念図を見ると、汚染水の発生は1日130トンが発生しています。この汚染水は、「ALPS」で処理して貯蔵タンクに入ってます。現在、約131万1,044トン(12月15日現在)があると書いてあります。この貯蔵タンクは137万トンでいっぱいになります。あと6万トン弱でいっぱいとなってしまいます。だから排水しなければならないのです。それを海に流す予定です。1月中旬の日経新聞に「海洋への排水が2023年の春から夏頃」と掲載された記事を読みました。もう間もなくの排水なのです。

 見学を終え、建物内に戻って来た際も「ALPS処理水」は安全であるとの話が最後の最後までされました。ただ放射性物質の中でトリチウムだけが浄化できないんです。それ以外の62核種及び炭素14は国の基準地を下回って処理はされているとのこと。トリチウムは飲料水に入っているとはいえ、放射性物資には代わりはないです。

 福島第一原発は、廃炉が決定しており、それに向かっています。ただ燃料デブリの取り出し作業があります。燃料デブリとは、溶けた燃料が冷えて固まったもの。つまり震災が起き、原子炉は自動停止しましたが、震災で津波が起き、原子炉を冷やすための設備と電源がまったく機能しなくなりました。そのため原子炉内の燃料が溶けてしまったのです。この燃料デブリを取り出すのが10年以内、そして廃止措置終了までは30〜40年後と資料(9)中長期ロードマップ・中長期実行プラン概要に記載がありました。まだまだ長い、長い日数が必要です。

福島県ホープツーリズムに参加して

今回の2日間のツアーに参加して、一番感じたことは、「実際に自分の目で現地を見ること、そして現地の人から聞くことが大切であり、鮮明に記憶に残る」と改めて感じました。テレビや新聞等で見たり読んだりするだけでは分からないことはいっぱいあります。触れ合いや体験は何より大切です。その土地の匂いは映像からでは伝わりません。実際にそこに行って初めて分かることです。

 新型コロナウイルスが発生してから人と人が触れ合うことができなくなり、ZOOMなどのビデオ通話を多くすることになりました。実施に会って話ししたり、食事したりすることが少なくなりました。しかし人と人が会って、話をして聞くこと、感じることが大事であることを再認識できた今回の研修でした。

 最後に、今回アテンドしていただきました、福島県観光物産交流協会の齋藤部長、八巻さん、フィールドパートナーの山口さん、ありがとうございました。そして一緒に研修に参加しましたニッポン観光連盟の皆様、ありがとうございました。福島のホープツーリズムを盛り上げていきましょう。

福島県ホープツーリズムの手配はケイツーリストへ

今回ご紹介しました、「福島県ホープツーリズム」は、企業様や学校様にご利用いただいております。手配可能です。お質問等ございましたらお問い合わせ下さい。

齋藤部長
八巻さん
山口さん
ニッポン観光連盟の参加メンバー
東京電力福島原発前より(東電提供)

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